不動産売買で多いトラブル3つと回避策|重要事項説明・契約解除・契約不適合責任

不動産

不動産取引では多くの金額が動くことから、不動産をめぐるトラブルは多いです。

昔は競売の資料を見に裁判所に行ってたので、暇なときに裁判を傍聴したりもしてましたが、不動産屋はよく訴えられてました。

感情的なもつれや、法律上の解釈の違いから、当事者同士の言い分が食い違うケースも少なくありません。

トラブルを完全になくすことは難しくても、最低限の知識を持っておくことで、無用のトラブルを避けられる場面は多くあります。

ここでは、不動産売買において特に多いとされる3つのトラブルを取り上げます。

 

この記事から分かること

  • 不動産売買で特に多い3つのトラブル(重要事項説明・契約解除・契約不適合責任)
  • それぞれのトラブルを防ぐために押さえておきたいポイント
  • ローン特約・手付解除の基本的な考え方
  • IT重説・電子契約化など、最新の実務動向

 

不動産売買における三大トラブル

賃貸と売買を含めて不動産のトラブルは数多くあります。

  • 重要事項説明に関するトラブル
  • 契約の解除に関するトラブル
  • 瑕疵担保責任に関するトラブル(契約不適合責任)
  • 分譲マンションに関するトラブル

 

  • 賃貸の入居に関するトラブル
  • 原状回復義務に関するトラブル
  • 預り金・申込金に関するトラブル
  • 家賃・更新に関するトラブル
  • 家賃保証に関するトラブル

 

中でも不動産の売買は、多額の金銭が動くのでトラブルになりやすいといわれています。

 

不動産売買において特に多いといわれるトラブルが

  • 重要事項に関するトラブル
  • 契約の成立・解除に関するトラブル
  • 瑕疵担保責任に関するトラブル(契約不適合責任)

です。

 

トラブルの種類 主な発生タイミング
重要事項説明に関するトラブル 契約前
契約の成立・解除に関するトラブル 契約後〜引き渡し前
契約不適合責任に関するトラブル 引き渡し後

 

①重要事項説明に関するトラブル

不動産の取引では、契約前に「重要事項説明」が行われます。

一般の方は不動産業者と比べて取引に関する知識が不足しがちなため、宅地建物取引業法では、宅地建物取引士が事前に調査した内容を重要事項説明書にまとめ、これを交付したうえで説明することを義務付けています。

 

重要事項説明書に記載が義務付けられている主な事項は以下の通りです。

  • 対象となる宅地・建物に直接関係する事項
  • 取引条件に関する事項
  • 一棟の建物またはその敷地に関する権利・管理・使用に関する事項(マンションの場合)

 

専門用語や聞き慣れない内容が多いため、契約後に「言った・言わない」のトラブルに発展することは珍しくありません。

署名捺印の前に、不明点は宅地建物取引士へ質問しておくことが、このトラブルを避ける最も確実な方法だと思います。

 

IT重説・電子重説の普及

2017年から本格運用が始まった「IT重説」(テレビ電話等を使ったオンラインでの重要事項説明)は年々普及が進んでいます。

また、2022年5月からは重要事項説明書そのものの電子交付も可能になりました。

対面での説明が必須ではなくなったことで、遠方の物件取引や忙しい方の契約がしやすくなっている一方、画面越しのやり取りだからこそ、不明点はその場で遠慮なく確認する姿勢がより重要になっています。

 

②契約の成立・解除に関するトラブル

ライフスタイル

契約後に不安になり、解除を申し出るケースは多いです。

 

手付解除

売買契約では、売主と買主の間で手付金の授受が行われます。

買主は手付金を放棄することで、売主は手付金の倍額を買主に返すことで、契約を解除できます。

ただし手付金は数百万円になることもあり、トラブルに発展しやすいポイントです。

 

民法上、相手方が契約の履行に着手する前であれば、この手付解除が可能とされています。

「履行の着手」とは、契約に基づいて相手が実際に行動を起こした状態を指し、住宅ローンの申し込み自体は一般的に「準備段階」とされ、履行の着手にはあたらないと解されています。

 

ローン特約

住宅ローンの承認が受けられなかった場合に契約を解除できる特約です。

ローンが利用できるかどうかと不動産売買契約は別物なので、自分の契約にローン特約が付いているか、また解除期日がいつまでかは必ず確認しておく必要があります。

期日を過ぎると、ローン特約による解除はできなくなり、手付金放棄による解除に切り替わります。

 

③契約不適合責任に関するトラブル

2020年4月1日の民法改正により、それまでの「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」に変わりました。

施行から6年以上が経ち、現在の不動産取引はすべてこの契約不適合責任のもとで行われています。

 

旧制度(瑕疵担保責任)との違い

かつての瑕疵担保責任は、売主が瑕疵(キズや欠陥)について知らなかった場合が前提とされていましたが、契約不適合責任では売主が知っていたかどうかに関わらず、修補請求・代金減額請求・契約解除請求(軽微な場合を除く)が可能になりました。

 

中古物件の取引では、引き渡し後一定期間(3ヶ月程度が一般的)が経過したら免責とする特約を付けるのが通例です。

この期間内であれば、修理費用等の請求ができます。

また、建て替えが必要なほどの重大な契約不適合がある場合は、契約の解除を求めることもできます。

 

売主と買主で「知っていた・知らなかった」の言い分が食い違いやすく、トラブルに発展しやすい分野です。

付帯設備表(対象物件に何が付帯しているか、故障の有無等を記載した書類)の内容を、引き渡し前にしっかり確認しておくことが重要です。

 

不動産売買の三大トラブルまとめ

不動産の売買取引で特に多いトラブル

  1. 重要事項説明に関するトラブル
  2. 契約の成立・解除に関するトラブル
  3. 瑕疵担保責任に関するトラブル(契約不適合責任)

 

  • 不動産取引は金額が大きいため、他の取引と比べてトラブルになりやすい
  • 重要事項説明では、署名捺印前に不明点を必ず確認する
  • 契約解除では、手付解除の仕組みとローン特約の解除期日を理解しておく
  • 契約不適合責任は2020年の民法改正で内容が変わっており、付帯設備表の確認が重要
  • IT重説・電子契約の普及により手続きは便利になった一方、不明点はその場で確認する姿勢がより大切になっている

 

 

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の契約内容を保証するものではありません。実際の取引にあたっては、契約書・重要事項説明書の内容をご自身でご確認のうえ、必要に応じて専門家にご相談ください。

 

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