お金の価値は同じように見えても実際には変化します。
同じ商品でも20年前、40年前とでは値段が違ったり、購入できる量が少なるのはお金の価値が変化しているからです。
不動産も時代の変化とともに値段が変化していきます。
同じ場所の土地であっても、時代が違えば驚くほど価格が違います。
物価の高騰が続くことをインフレといいますが、不動産もインフレが続けば価格が高騰するのが普通です。
不動産の場合は需要と供給の影響も受けますが、一般的に不動産はインフレに強いといわれます。
ビジネスマン、専門家を対象にしたアンケートでは、これからの日本はインフレになると予想されているそうです。
それを見越してか不動産投資が活況です。
この記事は、2015年に書いたものを修正しています。
インフレとデフレ
インフレは、物価が上昇してお金の価値が下がることです。
今から20年ほど前は、500円出せばラーメンを食べることが出来ましたが、今は500円で食べれることはほとんどなく、1杯で800~1,000円といったところでしょうか。
こんな感じで出回っている商品の値段は時代によって変化します。
たとえ給料が2割上がっても、その間に物価が3割以上騰がったのであれば、実質的に見たら貧しくなったのと同じです。
デフレはインフレの逆で、お金の価値が上がり続けることです。
日本の「失われた20年」は、デフレが長く続くというものでした。
デフレであれば、物価が下がってお金の価値が実質的に上がるので、現金で保有しても問題ありませんでした。
ところがこの先の日本で物価が上がるようなことになれば、お金を保有してれば物価上昇した分だけ価値が下がり、銀行に預けてもほとんど殖えないので年々価値が目減りしていくことになります。
そうならないためには資産は現金だけでなく、インフレに強い資産で保有する必要があります。
インフレに強い資産なら物価が上昇しても、それにつられて資産の価値も上がるので、資産の防衛が出来ます。
インフレでもデフレでも資産運用は重要
少子高齢化によって日本は平成25年に高齢化率が25%を超えました。
高齢者は65歳以上の人を指し、高齢化率とは人口に占める高齢者の割合をいいます。
平成47年には3人に1人が高齢者という時代を迎えるといった試算がありますが、高齢化社会は需要と供給の関係ではインフレ要因とされています。
アベノミクスのインフレ目標は2%といわれています。
もし仮に2%のインフレが30年続けば、30年後の商品の値段は約1.5倍になっています。つまり、今買えるものが30年後には1.5倍の金額を出さなければ買えなくなるということです。
タンス預金や銀行預金では利息が(ほとんど)付かないので、インフレではどんどん現金資産が失われていくことになります。
今までの日本はデフレだったので、保有していればお金の価値が上がりますから、お金を銀行に預けるだけでもそれほど問題はありませんでした。
ただ、たとえ国内ではデフレであっても、世界に目を向ければインフレだったので、当時からETFを毎月買い続けた人なんかは十分な老後資金が用意できたようです。
欧米では資産運用は富裕層だけのものではなく、一般のサラリーマンも行っています。
その結果、同じ年収でも日本人とアメリカ人とでは、老後を迎えたときの保有している資産に差が4,5千万円も出るそうです。
不動産投資はインフレ対策になる
インフレが起きた場合は、現金で持っているとどんどん価値が目減りしていきます。
インフレに強いといわれる資産といえば、株式、投資信託、不動産が人気です。
金融商品、不動産など、自分に合った商品で保有するのもおすすめですが、リスク管理の面からは偏らない方がよいといわれています。いわゆる分散投資です。
また、インフレの状況では、お金の価値が下がるので借金の負担が軽減する効果もあります。
インフレでお金の価値が半分になれば、賃金も上昇するのが普通です。
賃金が倍に増えても借金の金額が同じなら、借金の負担は実質的に半分になるということです。
このようにお金の価値が変化するというのは、名目的な数値は同じでも実質的には変わっているということです。
不動産投資は、インフレ対策になるといわれています。
例えば、インフレが3%起きている場合に、現金で保有していれば3%ずつ目減りしていきます。
ところが不動産投資であれば、インフレとともに不動産価格も上昇しますし、家賃を見直すことでも対応できます。
一般的に建物は経年劣化するので不動産価格は下がっていくといわれますが、土地は減価しないといわれています。
しかし、最近は海外から輸入する材料費の高騰の影響で、新築で買ったマンションが10年を経て、購入した金額より高く売れた例が増えています。
まとめ
インフレ対策になる資産
・不動産
・株式
・投資信託・ETF
日本よりも外国の方が物価の上昇率は大きい傾向にあるようです。
物価高に対応するため、不動産投資、投資信託・ETFで外国の成長率を取り入れようとする人が増えています。