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「箱根関所」は江戸時代の関所を復元した観光名所

投稿日:2023年7月16日 更新日:

 

週末を利用して箱根関所に行ってきました。

箱根というと、今は海外からも人気の観光地として有名ですが、歴史的には交通の要衝であったり、江戸時代の関所としてが有名です。

箱根関所は、解体修理の詳細な資料を分析して復元されました。歴史が好きな人もそうでない人にも勉強になる施設です。

また、高台にある遠見番所や展望広場から望む絶景の芦ノ湖も素晴らしいです。

箱根の関所

近世の関所が箱根に設置されたのは江戸時代の元和4年か5年、1618年〜1619年頃のことといわれています。

それより前にも関所らしいものは置かれていたそうですが、現在よく知られている箱根関所は徳川幕府によって置かれたものです。

江戸から見て地理的に重要な場所だったので、徳川幕府が全国に設置した53か所の関所の中でも、木曽福島(長野)、碓井(群馬)、新居(静岡)と並ぶ大きな関所でした。

 

箱根関所は、利府川、矢倉沢、川村、仙石原、谷ケ村と同じく小田原藩によって主に管理されていました。

 

関所には、江戸に入る武器(入り鉄砲)と江戸から出ていく女性(出女)を監視するという役割がありました。

箱根関所の特徴として、武器の検問をせずに通行を許可しており、反対に江戸から出ていく出女(でおんな)に厳しかったといいます。

出女を調べるのが人見女(ひとみおんな)という女性で、復元された関所には出女と人見女の人形が設置されてます。遠くから見ると出女の髪を人見女が梳いてあげてるように見えますが、実際は怖い形相のお婆さんが怪しいところはないか髪や特徴を調べあげています。

この像を見た他の観覧客から「おそろしい」「こわい」といった声が発せられてました。

 

箱根関所の開門時間は、明け六ツ時(午前6時頃)に開門し、暮れ六ツ時(午後6時頃)に閉門されていたそうです。

門の閉門時間は通ることができないので、開門時間までにたどり着けなかった旅人は小田原宿か三島宿に宿泊するしかなかったようです。

 

箱根関所のアクセス

所在地 神奈川県足柄下郡箱根町箱根1
開館期間 年中無休
開館時間

午前9時~午後5時(12月1日~2月末日は午前9時~午後4時30分)

入場券

500円

 

アクセス

小田原厚木道路、小田原西ICから車で40分

東名御殿場IICから車で40分

国道1号三島から車で30分

 

専用駐車場はありませんが、近くに駐車場があります。

 

箱根関所の雰囲気が楽しめる

京口御門の手前には飲食店や土産屋が並んでます。ここはチケットがなくても利用できます。ちなみに関所も建物内に入らず通り過ぎるだけなら無料です。

お昼時だったのでここでそばを食べました。

 

京口御門を入ると左に厩と大番所・上番休息所があります。

大番所には、小田原藩の役人がつめていたという面番所があります。関所の中心がこの建物です。

当時の格好をした人形が置かれてるので結構リアルです。

 

大番所・上番休息所の向かいにあるのが足軽番所です。

足軽番所には昼間は足軽がつめていて、夜は寝床となっていました。ここには捕り物用の道具や関所破りをした罪人を入れる牢屋があります。

少し見にくいですが、足軽番所と書いた板の右に捕り物用の道具が立ててあります。

 

建物の中では江戸時代に使われた和釘(わくぎ)についても触れています。

世界的に有名な日本古来の建築工法である金輪継ぎについてです。金輪継ぎに興味がある外国人観光客も多いです。私も建築現場で働きながら高校、大学へ通ったので、当時のクギや建築工法に前から興味がありました。

 

京口御門と反対側の門が江戸御門ですが、江戸御門を出たところに矢場があります。

ここで当時の武士は矢の練習をしたといわれてます。

 

遠見番所と展望広場からの素晴らしい眺め

足軽番所の裏手にある階段を登ると遠見番所といわれる小屋のような建物があります。

遠見番所は、芦ノ湖や街道沿いを足軽が昼夜問わず交代で見張ってた場所です。

当時は旅人が船で芦ノ湖を通行することは禁止されていたそうです。

 

遠見番所と展望広場へはこの階段を登らなければいけません。

結構大変なので断念するお年寄りもいましたが、ゆっくりでも登るお年寄りの方が多かったです。

この石段は江戸時代のものが使われており、傾斜も当時を再現しているそうです。

 

街道や芦ノ湖を見張るだけの必要最低限の小屋です。中に入ることは出来ません。

 

登ってきた階段と関所の建物、それに芦ノ湖が一望できます。

 

近くに広場のようなものがありますが、そこが展望広場になります。芦ノ湖を海賊船が進んでました。

芦ノ湖と山々の絶景を見るだけなら、展望広場の方が前方が開けて見やすいです。

 

霞んでますが富士山も見えました。

 

広場の案内には『天下の険、箱根の山は活火山であり、首位を外輪山が囲み、その中に中央火口丘と呼ばれる山々が分布するカルデラ地形になっています。

ここは、前面に芦ノ湖を望み、背後には中央火口丘の一つである屏風山が控え、幅の狭い土地になっています。そのため、監視の目を光らせるためには最適な場所だったため、関所はここに建てられました。』とあります。

 

箱根関所資料館

江戸口御門を出た先にある二又の道を左に行くと箱根関所資料館があります。

この道を左に下っていく感じで進んで行きます。

 

横浜は35度で箱根もかなり暑かったのですが、ここだけは湖からの風が涼しく感じられました。

 

入場券があれば資料館も観覧できます。

ここには関所手形や大名行列の様子を表したミニチュア、関所破りの記録といった貴重な資料が展示してあります。

象が関所を超えて東海道を進んだ話を知ることもできます。テレビで江戸時代に象が日本に来た話を見たことがありますが、ここの資料が詳細で分かりやすく、より詳しく知ることができました。

 

まとめ

・箱根関所の解体修理の報告書である「相州箱根御関所御修復出来形帳」が1983年頃に発見された。

・観光名所箱根関所は、資料や発掘調査をもとにした結果に基づいて復元された。

・建物だけでなく、人形を使って当時が再現されているので分かりやすい。

・遠見番所と展望広場からの眺めが素晴らしい。

・箱根関所資料館では実際の関所手形、関所破りに対する刑等の歴史を詳しく学べる。

  • この記事を書いた人

侍従川

横浜で不動産仲介業とァイナンシャルプランナーをしています。

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