横浜市中区の本牧にある「本牧山頂公園」は、本牧の丘陵地にある都市公園。
公園からは、横浜ベイブリッジやランドマークタワーを一望できることができる。
公園内にドッグランがあり、犬を連れて散歩している人の姿も多い。
目次
本牧山頂公園概要
本牧山頂公園は、横浜市中区本牧にある総合公園。
本牧は、古くから景勝地として知られていた。
横浜開港後、山手には外国人の居留地が置かれる。本牧から見えた海岸の景色は、外国人から「ミシシッピ・ベイ」と呼ばれて愛されたという。
第二次世界大戦後に、本牧一帯はアメリカ軍に接収されるが、その後返還されて1998年に「本牧山頂公園」として開園した。
本牧山頂公園は、その名の通り本牧の丘陵地にあり、公園からは横浜ベイブリッジやランドマークタワー、本牧の街を望むことができる。
本牧山頂公園内にある案内板
和田山と本牧の歴史
1.外国人リゾートと牧場・農園
横浜開港後、山手の遺留地にすんだ外国人は、本牧の田園や海辺を愛で、乗馬での散歩、狩猟や海水浴に出かけてきました。そのための、「外国人遊歩道」がこの付近をめぐっていました。また、あたりには、外国人のためにミルクや西洋野菜を供給する牧場や農園が営まれました。
2.別荘地と下村観山
ここの丘の南側に向かい合う三之谷に三渓園ができた大正~昭和初期には、芸術家や文化人の訪れがあり、このあたりには別荘を営む人も集まりました。日本画家の下村観山は、ここ和田山に住居と画室を構え、晩年を過ごしました。
3.米軍による接収(昭和20年~50年代)
第二次世界大戦後、本牧一帯は米軍に接収され、駐留軍の住宅地となりました。この丘は、将校や士官のための高級住宅地でした。今もその当時に庭木として植えられた樹木や、住宅を建てるため階段状に造成した石垣などが残っています。
中図書館の前にあった公園案内図
観山広場(ひざくらの丘)
観山広場は、もともと下村観山の邸宅があった場所。
観山広場だけでもその辺の公園より大きい。
広場の一角には、ドッグランが設けられている。
料金は、新規登録及び更新時(1年ごと)に1000円と、利用時に1頭3時間で500円がかかる。
きれいなトイレもある。
「日本画の巨匠・下村観山は、岡倉天心、横山大観とともに日本美術院創立者であり、大正二年(1913)、原三渓の招きで、ここ和田山にアトリエを構えた。当時は、白帆の舟が行き交う本牧の海を望む景勝の丘で、国の重要文化財に指定された代表作『弱法師』などを描いている。」
下村観山の碑
観山広場には、横浜緋桜の原木がある。
横浜緋桜の見頃は、3月末から4月10日頃。
広場の案内板によれば、横浜緋桜は、港北区に住む白井勲さんという方が寒緋桜と兼六園熊谷桜との交配によって1970年代に生み出した品種だそうだ。
他の品種より花の数が多く、濃いピンク色をしている。
和田山の丘
次は、和田山の丘を目指す。
夕方に訪れたせいか、犬を散歩させている人がとても多く、すれ違う人の半数以上は犬を連れていた。
和田山の丘入口
和田山の丘の道
道の途中には、「ドライ・バレル消火栓」というものが置かれてあった。
戦後、この場所にあった消火栓を保存したものだそう。
まきばの丘
公園の中央に位置するのが「まきばの丘」。
まきばの丘には、見晴らし山といわれる見晴台のようなものがある。
センター広場から見た本牧の街
レストハウス
まきばの丘の道
まきばの丘からは、天気が良いと富士山が見える。
ベンチも多い
見晴らし山に上ってみたが、あいにくこの日は天候が悪かった。
横浜ベイブリッジ
見晴らし山からは、ランドマークタワーも見える。
キャンプのできる広場
公園内には、誰でもバーベキューが利用できる広場がある。
利用料金は、1回2000円で、1か月前から予約ができる。
1回500円で備品の貸し出しもしてくれる。
利用時間は、10時~15時まで
「キャンプのできる広場」
青少年育成団体、学校などはキャンプもできる。
里山あそび場
どんぐりの丘
自然あふれる「どんぐりの丘」には、かぶとむしやクワガタが生息している。
どんぐりの丘に続く道
森林の中を歩いて行く感覚。
交通アクセス
所在地 神奈川県横浜市中区和田山1−5
交通アクセス JR根岸線「山手駅」から徒歩25分
中図書館前からの出入口
階段を上ると「ひざくらの丘」がある。
おわりに
公園を一周しようと思い実際に歩いてみると、広場や丘が枝分かれしているせいで、予想以上に時間がかかった。
公園内は、犬を散歩している人が多く、ドッグランがあるので、周辺で犬を飼っている人にはおすすめ。
自然豊かな公園で、公園内にはカブトムシやクワガタが生息し、桜や紅葉が楽しめ、キャンプやバーベキューもできる。
公園には、200台の駐車場もある。