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ねんきん定期便で何が分かるのか(年金を知るためのポイント)

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町内会の集まりに行ってきました。

今後の行事の打ち合わせのために集会所へ行ったのですが、その席で「ねんきん定期便」についての話が出ました。

 

いまさらですが「ねんきん定期便」は、保険料の納付実績や、将来の年金給付に関する情報を分かりやすく伝えることで、現役世代に年金の理解を深めてもらおうと始まった仕組みです。

 

年金について全く知識がない人からは、「年金=難しい」とかよく分からない」といった声も上がっています。

年金に対する難解なイメージが先行しているせいで、主婦の中には、ねんきん定期便を受け取っても中身を見ていない人もいました。

 

年金制度をめぐっては、新聞やネット等で「今の現役世代は将来年金が受け取れない」「年金は将来なくなる」といった誤った情報も拡散されており、年金制度自体にネガティブな感情を持つ人はかなり多いです。

 

ただ、公的年金では給付と負担のバランスを見直して調整が行われたり、不足する分を国が補助したりすることが可能なので、日本が存在する限り年金制度が廃止することはないでしょう。

年金支給の開始年齢が引き上げられたり、年金保険料について引き上げられる等の改正はあると思います。

 

年金は老後生活の柱なので、ねんきん定期便を使って分かりやすく通知していますが、分かりにくい部分もあります。

ねんきん定期便でどんなことが分かる?

ねんきん定期便は、被保険者に対して「保険料納付の実績」「将来の給付」に関する情報を通知するために送付されます。

日本は国民皆年金なので、20歳以上60歳未満の人は年金制度に加入するため、原則としてねんきん定期便が送られてきます。

 

ねんきん定期便に書いてあること

保険料の納付額(累計額)

年金加入期間(第1号被保険者・第2号被保険者・第3号被保険者)

年金の額(老齢基礎年金・老齢厚生年金)

 

国民年金基金の加入期間は記載されていません。

また、35歳、45歳、59歳といった節目の年齢にあたる年は、保険料や被保険者期間について詳細な内容(勤め先、資格取得年月日など)が記載されます。

 

50歳を境に変わる年金額の意味

ねんきん定期便には、保険料の納付実績や年金額などが記載されています。

一番重要な将来の年金額については、50歳を境にして記載されている内容がチョット違います。

 

50歳より前の人に対しては、今までに納めた保険料をもとに計算した年金額が記載されています。

そして、50歳以上の人に対しては、これからも被保険者として保険料を支払い続けたと仮定して計算した年金額が記載されます。

50歳未満の人……保険料の納付実績をもとにした年金額

50歳以上の人……保険料の納付見込をもとにした年金額

 

なので、年齢が若い人ほどねんきん定期便記載の年金額を見て少ないと思うはずです。

実績で計算する以上、年金が少ないのは当然ですから、これをもとに保険料を未納にするのは危険です。

若い人は今後、保険料を支払っていけば受け取れる年金額が増えていきます。

 

また、50歳以上の人のねんきん定期便は、今の条件のまま60歳まで働き続けたと仮定した額なので、途中で会社を辞めると実際に受け取れる年金は減ることになります。

 

確かに50歳未満の人は、年金を受給までに期間がありますし、転職する可能性も高いことから加入実績をもとにした方が現実的です。

反対に、50歳以上の人は若い人と違って転職する人は少ないでしょうし、ある程度将来も見えてくる時期なので、このまま加入したと仮定した年金額を知らせたほうが実用的です。

 

50歳未満のねんきん定期便

50歳未満の人に送られるねんきん定期便には、次のような内容が記載されています。

上から

「これまでの保険料納付額」

「これまでの年金加入期間」

「これまでの加入実績に応じた年金額」

となっています。

ねんきん定期便

1.これまでの保険料納付額

(1)第1号被保険者になるのは、自営業者や学生といった厚生年金被保険者・扶養されている主婦以外の人になります。

(2)には、会社員や公務員時代に自分が負担した保険料が記載されます。厚生年金の保険料は事業主が半分負担してくれるので、保険料の半分の自分が負担した額だけが記載されます。

 

2.これまでの加入期間

専業主婦や扶養内で働いている主婦が第3号被保険者になります。

合算対象期間は、年金の受給権を発生させるための10年には算入されますが、年金額には反映されません。保険料未納のような自分に責任があるのとは違って、法律によって適用が除外されていた等自分に責任がないような場合をカラ期間として設定したのが合算対象期間になります。

 

3.これまでの加入実績に応じた年金額

会社員や公務員といった国民年金の第2号被保険者期間だけが(老齢基礎年金)と(老齢厚生年金)に反映されます。

国民年金の受給資格期間を満たした人は、厚生年金保険の被保険者期間が1ヶ月でもあれば厚生年金が出ます。

 

50歳以上のねんきん定期便

50歳未満の人と50歳以上の人のねんきん定期便は書いてある中身が違うので、その点について説明します。

年金保険料

「1.これまでの保険料納付額(累計額)」と、「2.これまでの年金加入期間」については年齢に関係なく同じです。

 

違うのは、「3.老齢年金の種類と見込み額」という欄です。

ねんきん定期便50歳以上

厚生年金の支給は65歳からですが、昭和36年4月1日以前に生まれた人は、特別支給の老齢厚生年金の対象となります。

特別支給の老齢厚生年金は、生年月日と年齢によって開始年齢が違います。

特別支給の老齢厚生年金

 

特別支給の老齢厚生年金と区別するため、65歳からの老齢厚生年金を「本来の老齢厚生年金」と呼ぶこともあります。

本来の老齢厚生年金

 

経過的加算というのは、65歳になると定額部分がなくなるので、いきなり低くならないようにするための加算です。

 

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35歳、45歳、59歳の節目年齢では、封筒で届く

ねんきん定期便は、35歳・45歳・59歳といった年齢の時は、封書で届きます。

35歳、45歳、59歳は、節目年齢とされ、これまでの加入記録、保険料の納付状況について詳細な内容を確認できます。

 

加入履歴については「勤め先」「資格を取得した年月日」「資格を喪失した年月日」「そこでの加入月数」といったことが記載されています。

年金加入履歴

 

 

また、国民年金の免除期間や付加保険料納付月数、月別の納付状況などが記載されます。

免除期間月数

保険料納付状況

 

 

厚生年金保険の保険料は、報酬を「標準報酬月額・標準賞与額」にあてはめて計算するのですが、この標準報酬月額と納付額も記載されます。

標準報酬月額

 

ねんきんネット

ねんきん定期便は年に1回送られてきますが、「ねんきんネット」に登録することで、インターネットを通じていつでも自分の年金記録を確認でき、パソコンからなら電子版ねんきん定期便を確認できます。

また、ログインすればいつでも閲覧でき、年金についての情報が確認できます。

 

ねんきんネットの登録には、基礎年金番号が必要です。

基礎年金番号は、年金手帳、基礎年金番号通知書、国民年金保険料の口座振替額通知書、年金証書、国民年金保険料の納付書・領収書から確認できます。

 

その他上記の書類で確認できない場合

・会社員の方などは、お勤め先の総務関係の部署にお尋ねください。

・「ねんきん定期便」をお手元にご用意のうえ、「ねんきん定期便・ねんきんネット専用番号」にお電話ください。後日、基礎年金番号が記載された書類が郵送されます。

・お近くの年金事務所の窓口でご相談ください。

 

 

ねんきんネットの登録方法には、アクセスキーをつかう方法とアクセスキーをつかわない方法とがあります。

 

アクセスキーは、「ねんきんネット」のユーザIDを取得する際に使用する17桁の番号で、この番号を使用してお申し込みをいただくことで、即時にユーザIDを取得できます。

アクセスキーは、ねんきん定期便に記載されています。

 

「ねんきんネット」を利用するには、ご利用登録(ユーザーIDの取得)またはマイナポータルからの連携が必要となります。

ご利用登録の際には、基礎年金番号、メールアドレスが必要となります。登録時にお手元に年金手帳や年金証書など基礎年金番号が確認できるものをご用意の上、登録申請を行って下さい。

ねんきんネットの登録ページのリンク「ねんきんネット 日本年金機構

 

ねんきん定期便についてのまとめ

・ねんきん定期便の記載事項(①保険料の納付額、②年金加入期間、③年金額見込額)

・50歳未満のねんきん定期便には、今までに納めた保険料をもとにした年金額が記載されている。

・50歳以上のねんきん定期便には、このままの条件で60歳まで引き続き働いたと仮定した場合の年金額が記載されている。

・ねんきんネットに登録すれば、いつでも自分の年金情報を確認できる。

・ねんきんネットの登録には、基礎年金番号が必要。

・35歳、45歳、59歳の節目年齢では、これまでの加入履歴、保険料の納付状況についての詳細な情報が記載されている。

 

 

ねんきん定期便で将来の年金額が分かれば、あとは現在の収支やこれからやりたいこと等をもとにライフプランが立てられます。

ねんきん定期便で自分の年金について知ることは、これからの自分に何が必要か知ることができるので、将来のために行動することができます。

 

ただ、公的年金の制度はかなり複雑なので、制度を理解するのは困難です。

専門家を利用したり、意見を聞きつつ、自分に必要な情報を取り入れていくことが大事です。

 

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